裸婦の目触れろ、白蝮踏め

安酒と薬にどっぷり漬かってラリりながら書いてるオナニー文章です

日記[元旦]

ツイートは気分でよく全消ししてしまうのと、この幸せを140字に縮小してしまうのはあまりにももったいないと思ったので、2019年1月1日の日記を書こうと思う。備忘録。起承転結なし。
IQ分析、わけのわからない主義主張、眠剤で記憶を飛ばしながら書いた無意味な乱文ときて、はじめてブログを正しく使う。

未来の私、落ち込んだときはこの記事を見返して「こんなことあったな~」って幸せに浸れ。
紛れもなくここ数年で一番充実した正月だっただろ?幸先のいいスタートを切ってるんだから、きっといいことあるって!



不眠とともに迎える2019年。
早速前述と矛盾するのだけれども、ここ数年で一番クソなカウントダウンだった。
午前中は特になにもなく、鬱病らしくカーテンの布目をぼんやり眺めて過ごす。
病院食は『赤飯・鰤の照り焼き・茶碗蒸し・高野豆腐・南瓜の煮物』だった。もともと0に振り切っていた食欲を茶碗蒸しの上に見えていたデカい海老で完全に削がれ、ご飯三割おかず二割で残した。
新年早々あまりに鬱々としていたのを見かね、看護主任が「これから中学生の子を連れて○○くん(推し看)が神社行くって言ってるから一緒に出てきたら?」と言ってくれた。
かくして、病棟から徒歩15分ほどの距離にある神社へ三人で初詣へ行くことになる。


いつもマスク姿の推し看だが、今日はマスクをしてなかった。もうすでに好き。
まだ高校を出て5年そこらなのに今日患者さんに「40代くらいやろ?」と言われた話。
寒すぎて7:30にセットした目覚ましで起きられず、元旦から遅刻寸前で30分チャリを飛ばした話。
猫になりたいよねという話。

元旦にふさわしい尊いお話をかわいい声で聞かせていただきながら神社への道のりを歩く。
並んで歩いてみるといつも端から見ている以上に体格がいいことに気付かされ、吐き気がするほどドキドキしてしまった。今冷静に思い返すと多分これは午前中飲んだカフェインの中毒。


向かったのは地元で鉄板の神社。また昼過ぎという時間も手伝ってどこもかしこも激混み。本殿へ向かう列があまりにも長かったので、お参りはやめておくことに。普段信じてないんだから初詣なんてこういうフランクなノリでちょうどいいよな。

「せっかく来たしおみくじ引いていこうよ。おみくじ代くらい出すよ」

と推し看がおみくじを奢って?くれた。
結果は小吉、留年していることを忘れて思わず「進学」に目が行く。高望みせねば受かる、とのこと。高望みはしたいので来年に期待できてよかった!ということにしておく。
恋愛は自己主張せず相手を尊重すればうまくいき、疾病は信じれば治るらしい。家族とは仲良くしろと言われた。当たり前のことといえば当たり前だが、その当たり前が難しいメンタルヘルス部。

ちなみに推し看は中吉、ただ恋愛には向かない年らしく、素直にしてても嫌われる、的なことが書かれてたらしい。
「どうしよう、ずっとニコニコしてなさいってことかな」
「でも、病院で○○さん割とそんな感じじゃないですか?」
「……それは的を射てる」

『院内でなにか出会いがあるかもしれないですね、たとえば私なんてどうですか?』と言いそうになってしまったけれど、さすがに理性とモラルで飲み込んで御神籤と一緒に木に結びつけた。


中学生の子がお小遣いの300円で何をするか悩みに悩みながら屋台をぐるぐる回るのに、やや人酔いしながら付き合う。
やっぱ迷っちゃうよねそこは。金銭的に一回きりのチャンスだし、エアガンとか当たっちゃったらせっかくのお土産が詰所預かりになって退院まで返してもらえないし。

結局、その子は一番最初に悩んだサメ釣りに戻ってきた。一回400円だったので最初は諦めたのだが、見かねた推し看が足りない100円を足してあげていた。
景品では案の定BB弾のピストルが当たってしまったのだが、推し看が中身の弾を抜いて自己管理にできるように相談してくれることになった。本当に優しい。

屋台選びに大分時間を食ってしまったので、また食べ物を悩むことも申し訳なく、サメ釣り屋の真横にあったたい焼き屋の列に並ぶ。財布を出そうとすると、推し看に制された。

「いいよ、置いとき。これくらい気にせんでいいから……けど、内緒にしててよ?」

結局たい焼きまで奢らせてしまい、人混みが辛くなってきたので戻って病棟のすぐそばの公園で食べることにした。

公園の石段に三人並んで腰かける。
すぐ左には推し看、触れられそうなほどに近い。白いナース服に包まれた長い足をもて余すようにパタパタと揺らすあどけない仕草がどうしようもなく愛しかった。

私は昼食を食べなさすぎて留守番の看護師に何か食べてくるよう念を押されていたのでひとつ、推し看と中学生の子は昼食の直後であまり空腹ではないということで半分ずつ食べることになった。私が半分こにしたかった。


「いやカスタード2つって言うたのに片方あんこやねんけど……そっち大丈夫ですか?」
「マジ?こっちはちゃんとカスタード。よかった~自分あんこ好きちゃうんよな」
「文句いいに行く?お前んとこのたい焼きカスタード言うたのにあんこやんけー!って」
「いや、もう半分食べてもーたのにいいです(笑)あ、半分どうぞ」
「いいよいいよ、もう全部食べ。せっかく来たんやし」
「でもあのたい焼き屋めっちゃ並んでましたよね~、わりに正味そこまで美味しいわけでもないっていう」
「そうかな?俺はアホやからなんでも美味しい」
「ああいう屋台なんかはもう雰囲気やからね。普段と違う空気やから、ちょっとくらい……って財布の紐も緩んでまうんよ」
「まあ雰囲気ですよね~、多少美味しくなくても一緒に食べる人とか、その場の空気とかでやっぱ美味しく感じますもんね」
「そうそう。気許した相手と喋りながらニコニコ食べるのがなんでも一番おいしいよなぁ」


そんな話をしながら食べていると、この味気なくネチネチした生地も、妙に小麦臭いカスタードクリームもなんだか美味しく感じて……いや、やっぱりそうでもない。


病院に戻り、ロビーでおばあちゃん達の七並べを眺めながら他の患者さんの話を二時間傾聴する。
このおばあちゃん達、12時に食事終わってからずっと半永久的に七並べしてるっぽいけどそういう地獄なのか?私ももう死んでる可能性がある。
すぐ後ろの詰所では看護師が暇そうに談笑したり、たまに思い出したようにカルテをつけたり、まったりと時間が流れてゆく。ナースコールも、今日はあまり鳴らない。


初詣なんて何年ぶりだっただろうか。
家にいればただ暖かい部屋でダラダラと1日を浪費するだけだった。こんな機会でもなければまず初詣に行きたいとも思わない。
そもそも、たった一時間の初詣とはいえ大好きな人と一緒に過ごす正月というものはこんなにも幸せなものだとは知らなかった。
少なくとも、見飽きた家族の顔色をうかがいながら別段美味しくもないおせちをつまんだり気まずい無言が何時間も続くよりかはよっぽど充実していた。推し看大好き。ありがとう。


精神病院で過ごす元旦も、そんなに悪くはなかった。
……けどやっぱり退院したい~!!!!!!