裸婦の目触れろ、白蝮踏め

安酒と薬にどっぷり漬かってラリりながら書いてるオナニー文章です

ゆめにっき

今日見た夢の話。①

山のなかのとある一軒家を訪ねる番組だった。ぼくはテレビからその番組を傍観していた。
家には主人と婦人、顔を出した長男と長女、その下の兄弟たちは成長していたがお面で顔を隠していた。
長女は癇癪癖があり、しょっちゅう奇声を上げて夜中に家中の人をたたき起こしていた。
しかし主人も婦人もその事についてなにも詳しく説明してくれることはなく、泊まりのロケは続いていった。

あるとき、長女の婚約者が家に挨拶に来ることになった。
宴もたけなわ、彼が3本目のコーラを開けた時、突然彼は意識を失い、椅子から転げ落ちた。
幸い大事には至らなかったが、その日の長女の癇癪は酷いものだった。
家のなかの家財道具をさんざん荒らし回り、ロケスタッフに怪我まで負わせた。

そして問い詰めて問い詰めてついに、主人と婦人の口からその理由が明かされようとしたその時、長男が割り込んできた。
「俺だよ。ろくでなしの姉ちゃんに縁談の話が舞い込んで浮かれてやがるから気持ち悪くてよ、寄生虫たっぷりな野犬の肉出してやったんだ」

「ほかのやつは……お前はなんで無事で……」

「それはお前、あれだよ。うちで作ってるコーラ。コーラは整腸作用があるって言われてる。あれを普段から飲んでるから助かったんだろうな」

「馬鹿お前……!ここの息子やってて知らねえのかよ……!
ここのコーラは故意に用量の13倍以上の整腸剤を混ぜもんに入れてるホンモンの整腸剤だ。これ飲んでるやつが寄生虫に倒れるわけないわな。申し遅れました、○○という番組の覆面調査員でした」
「調査……員……」
「そして……あなたの幼馴染です。あなたは昔、体調不良を訴えた私に猫を食べさせようとそれはそれは大きな猫を捕まえて私の目の前で溺死させ、捌いて出しました。でもおかしいんです。猫の野性の本能をなめてはいけません。あなたの力なら本来、その猫の半分もない猫を溺れ死なせるのも至難の技です。なのにあんな大きい猫を……あれは大量に薬を与えて実験に使われ、ひどく弱っていたのを知っていたからですね?」

自らを殺されかけたと知って、婚約者の彼はもう家には近づかないだろう。
それを理解してかせずか、朝になっても長女の癇癪はおさまらず、ついに自ら喉を切って自殺した。


今日見た夢の話。②

髪食いそば……というものを知っているだろうか。
山奥のとある神社一社がかつて納めてくれた頭髪に対してそばを出し、それを10日かけて食べる。10日以内に食べきってしまったもの、10日以上かかってしまった者は行方知れずになるが、ちょうど10日で食べきった者は必ず願いが叶うという。
現在は表だってやっているメニューではないらしく、唖者の巫女に手話で暗号を送り、認められたものだけが受けられる裏メニューとなっている。
取材班は長老から身ぶりを教えてもらい、そのおまじないに潜入することができた。
本堂から坂道を下ったところにまた神社所有の建物があり、そこに10日間こもって儀式を始めるらしい。

髪を抜いて入れた袋に願い事を書くのだが、彼女だけペンが平形のフェルトペンで、司法試験合格を願った彼女の願いの内容にはそぐわない汚い字になってしまった。有名な神社なのでもし知り合いに見られたら恥ずかしいと、「名前は書かなくてもいいか」とつたない手話で巫女に聞いた。「書いた方が確実。でもお社さまは常に私たちを見ているのでだいじょうぶ」と返ってきたので書かないことにした。

ついに離れに入り、ほかの食べ物を支給されないよう鍵をかけられた。
「お手本を見せます」通訳されながら前に出たのは唖者の巫女で、「ほどいて」と書いた。
前のかごに袋をいれ、盆の前に立つ。透明な汁に潜らせて麺に口づける。
出汁を啜りとるだけで麺は決して口にいれずついに8日がたった。残りの2日でちょうど彼女の胃に収まり、正面の扉から出ていった。
次の月から彼女は唖者ではなくなった。

彼女の所作を逐一真似していた人たちは同じように出ていくことができたが、縮んだ胃袋にそばが入りきらなかったり、待ちきれず先に食べてしまった者だけは取り残された。
フェルトペンで願い事が汚くなってしまった彼女もその前者で、彼女はとんでもない嫌な予感を感じていた。それは予感通り、社の扉が開けられ不気味な男たちが入ってきた。男の手には赤い糸と針があり、彼女ははじめて「ほどいて」の意味を、巫女が唖者であった理由を読み取り、即座に逃げ出した。
勘のいいもうひとり、清水班長も逃げ出して、本宮で合流した。
「10日で食べられなかったら……口が、縫われる……」
「でも大丈夫だ、俺たちはこうして逃げてこれた……幸い、西澤と赤塚はちょうど食べきってた。願い事を叶えてくれるなんていっても、裏は必ずある。これからは美味しい話には気を付けよう」




清水班長は行方不明になった。
願い事に名前を書いていたので。